2018年11月08日
「斥候以外の者も潜ませておるからじゃ。続きを話して
「斥候以外の者も潜ませておるからじゃ。続きを話しても良いか?」そうして、諸将が頷くのを見ると、「此度は、十面埋伏(じゅうめんまいふく)の計でどうか?」と、諸将に尋ねた。集運公司十面埋伏の計。その名の通り、10箇所に伏兵を配置する計略である。敵兵は各所から姿を現す伏兵に混乱状態に陥(おちい)り易い上、挟撃や側面からの攻撃にあい易いため、戦意が低下しやすい策である。その反面、敵兵の綿密な配置の把握や、敵兵の動きを読む戦術眼が必要とされる上、各個撃破に弱いという点もある、ハイリスクハイリターンな策である。古代中国の、楚漢戦争や、三国志でも使用された戦術である。「じゅ、十面埋伏?」隆行の提案に驚いているのは、この戦術を知っている者なのであろう。そのリスクの高さから、歴史上の戦術になりつつある十面埋伏の実用性を懸念しているかの如き反応が、表情にありありと浮かんでいた。他にも、隣の者にゴソゴソと十面埋伏の内容を聞いている者も多数いた。隆行は、「十面埋伏とは…」と、知らない将達のために、内容を説明すると、地図の各種を指をさし、「此処、そして、此処と此処と此処に一隊づつ。そして…」と伏兵配置位置を示した。
Posted by beckywong at 22:06│Comments(0)