2023年07月27日
そのとき、斎藤がふ
そのとき、斎藤がふきだした。
「新八さんと左之さんらしい。わたしはこれからずっと、あなたがたのことを、喰いしん坊と記憶しつづけるんでしょうな」
「なにいってやがる、斎藤。まぁ、否定はせんがな」
永倉は、苦笑しつつごつい掌で斎藤の肩を叩く。
「ああ。おまえららしいよ。案ずるな。かっちゃんがなにかいおうとしても、さきに夕餉をってさえぎってやるから」
副長も苦笑している。
夕餉は、すこしでもわかれをひきのばすいい訳にもなる。
「相棒、腹が減っているだろう?宿で、https://classic-blog.udn.com/79ce0388/179576049
https://classic-blog.udn.com/79ce0388/179578208 https://freelancer.anime-voice.com/Entry/53/ 沢庵をだしてくれたらいいんだがな」
みおろすと、いつものように「ふんっ」とツンツンしている。
そのやりとりを、永倉と原田がききつけたようである。二人とも歩をとめてこちらへ向き直ると、ちかづいてきて相棒のまえで両膝をおる。
先頭の副長と斎藤も、おれと肩を並べている双子も、同様に歩をとめてその様子をみ護る。
町は、すっかり静かになっている。まだ宵の口。いつもであれば、人通りもある時刻なのであろう。敵が迫りつつあるいま、町の人々もそれを肌で感じている。
なにより、幕府軍が、敵に蹂躙されるくらいなら、町に火を放って焼き払ってしまうつもりだといういう噂が流れている。すでに、江戸の町を引き払い、逃れている人々もすくなくない。
その噂は、まったくのガセではない。勝は、西郷との会談が失敗するようなことになれば、江戸の町を焼き払うつもりで、そのように指示していたという。かくいう、新門辰五郎ら火消したちにである。逆にいうと、勝は、それだけの覚悟をもって、会談にのぞんだというわけである。
結果的に、会談は成功する。ゆえに、江戸の町も焼き払われずにすむ。もっとも、上野の戦など、局地的に戦闘がおこなわれるので、江戸の町も無傷というわけにはいかないが。
それでも、壊滅はまぬがれる。
というわけで、人通りがないので、おれたちが道の真んなかでなにをしようが、不都合はないわけである。
もっとも、だれかが通ったしても、幕府の兵士が小者を連れてあるいている、くらいにしか思わないだろうけど。できるだけ、かかわりあいにならないようにするだろう。
「兼定、ゆっくり挨拶できぬやもしれぬのでな。いまのうちにいっておく。世話になったな。愉しかった。これからは、散歩係よりおまえのほうが頼りになる。斎藤や俊冬や俊春とともに、土方さんやみなを頼むぞ」
ちょっ、永倉。このシリアスなシーンで、まだおれをこけおろすのか?
それは兎も角、二人は相棒のまえに両膝をおり、目線をあわせる。
「兼定。おまえには、おれの体躯の面倒までみてもらった。おまえの体躯のすべて、おれは一生忘れないぞ」
ちょっ、原田。両刀であるばかりか、そっち系の異常性癖の持ち主だっていうのか?ってか、両刀っていうところも疑惑の域をこえてはいないが・・・。「あぁそういや、左之はよく兼定を湯婆がわりにしていたよな」
「ああ、新八。ったく、林とよくとりあったもんだ。あいつは、紀伊の出身のくせに、寒がりでいかん」
「あー、左之さん。それは、目糞鼻糞というのではなかろうか?」
斎藤が、さわやかな笑みとともに突っ込む。
そういえば、そうだった。原田は、沢庵で相棒をつっていたんだった。
当然のことながら、ほっとする。
でみるなよ。案ずるな。おれたちは、だれかさんよりずっとしっかりしているし、要領もいい。生きて、またおまえに会える。なぁ、左之?」
「ああ。かならずな」
その瞬間、相棒がまずは永倉を、ついで原田のを、具体的には頬をなめた。といっても、べろり、というわけではない。あくまでも控えめにペロリといった程度である。
驚きである。こんなこと、する相棒ではないのに・・・。
「くすぐったい。ああ、約束だ」
永倉は、鼻の頭を相棒のそれへとあわせる。ついで、原田もおなじように鼻と鼻をすりあわせる。
それを、副長や斎藤、双子がにやにや笑いでみている。おれも、にやにや笑ってしまっている。
泣く子もだまる新撰組の組長二人が、相棒にでれでれなのだから。
そして、おれたちはまたあゆみはじめた。
「そんな 宿に戻ると、ちょうど夕餉の最中であった。とはいえ、全員ではなく、疲れきって部屋で泥のように眠ったまま起きてこない者もいるという。
疲れより、喰い気が勝っている者が、大広間でもりもり喰っている。
一番手前にいる隊士の膳をのぞくと、鰺かなにかの魚のひらきに納豆、野菜盛りだくさんの味噌汁に漬物に白米の飯という、朝食メニューのごとき夕餉である。
「あっ、双子先生」
「新八さんと左之さんらしい。わたしはこれからずっと、あなたがたのことを、喰いしん坊と記憶しつづけるんでしょうな」
「なにいってやがる、斎藤。まぁ、否定はせんがな」
永倉は、苦笑しつつごつい掌で斎藤の肩を叩く。
「ああ。おまえららしいよ。案ずるな。かっちゃんがなにかいおうとしても、さきに夕餉をってさえぎってやるから」
副長も苦笑している。
夕餉は、すこしでもわかれをひきのばすいい訳にもなる。
「相棒、腹が減っているだろう?宿で、https://classic-blog.udn.com/79ce0388/179576049
https://classic-blog.udn.com/79ce0388/179578208 https://freelancer.anime-voice.com/Entry/53/ 沢庵をだしてくれたらいいんだがな」
みおろすと、いつものように「ふんっ」とツンツンしている。
そのやりとりを、永倉と原田がききつけたようである。二人とも歩をとめてこちらへ向き直ると、ちかづいてきて相棒のまえで両膝をおる。
先頭の副長と斎藤も、おれと肩を並べている双子も、同様に歩をとめてその様子をみ護る。
町は、すっかり静かになっている。まだ宵の口。いつもであれば、人通りもある時刻なのであろう。敵が迫りつつあるいま、町の人々もそれを肌で感じている。
なにより、幕府軍が、敵に蹂躙されるくらいなら、町に火を放って焼き払ってしまうつもりだといういう噂が流れている。すでに、江戸の町を引き払い、逃れている人々もすくなくない。
その噂は、まったくのガセではない。勝は、西郷との会談が失敗するようなことになれば、江戸の町を焼き払うつもりで、そのように指示していたという。かくいう、新門辰五郎ら火消したちにである。逆にいうと、勝は、それだけの覚悟をもって、会談にのぞんだというわけである。
結果的に、会談は成功する。ゆえに、江戸の町も焼き払われずにすむ。もっとも、上野の戦など、局地的に戦闘がおこなわれるので、江戸の町も無傷というわけにはいかないが。
それでも、壊滅はまぬがれる。
というわけで、人通りがないので、おれたちが道の真んなかでなにをしようが、不都合はないわけである。
もっとも、だれかが通ったしても、幕府の兵士が小者を連れてあるいている、くらいにしか思わないだろうけど。できるだけ、かかわりあいにならないようにするだろう。
「兼定、ゆっくり挨拶できぬやもしれぬのでな。いまのうちにいっておく。世話になったな。愉しかった。これからは、散歩係よりおまえのほうが頼りになる。斎藤や俊冬や俊春とともに、土方さんやみなを頼むぞ」
ちょっ、永倉。このシリアスなシーンで、まだおれをこけおろすのか?
それは兎も角、二人は相棒のまえに両膝をおり、目線をあわせる。
「兼定。おまえには、おれの体躯の面倒までみてもらった。おまえの体躯のすべて、おれは一生忘れないぞ」
ちょっ、原田。両刀であるばかりか、そっち系の異常性癖の持ち主だっていうのか?ってか、両刀っていうところも疑惑の域をこえてはいないが・・・。「あぁそういや、左之はよく兼定を湯婆がわりにしていたよな」
「ああ、新八。ったく、林とよくとりあったもんだ。あいつは、紀伊の出身のくせに、寒がりでいかん」
「あー、左之さん。それは、目糞鼻糞というのではなかろうか?」
斎藤が、さわやかな笑みとともに突っ込む。
そういえば、そうだった。原田は、沢庵で相棒をつっていたんだった。
当然のことながら、ほっとする。
でみるなよ。案ずるな。おれたちは、だれかさんよりずっとしっかりしているし、要領もいい。生きて、またおまえに会える。なぁ、左之?」
「ああ。かならずな」
その瞬間、相棒がまずは永倉を、ついで原田のを、具体的には頬をなめた。といっても、べろり、というわけではない。あくまでも控えめにペロリといった程度である。
驚きである。こんなこと、する相棒ではないのに・・・。
「くすぐったい。ああ、約束だ」
永倉は、鼻の頭を相棒のそれへとあわせる。ついで、原田もおなじように鼻と鼻をすりあわせる。
それを、副長や斎藤、双子がにやにや笑いでみている。おれも、にやにや笑ってしまっている。
泣く子もだまる新撰組の組長二人が、相棒にでれでれなのだから。
そして、おれたちはまたあゆみはじめた。
「そんな 宿に戻ると、ちょうど夕餉の最中であった。とはいえ、全員ではなく、疲れきって部屋で泥のように眠ったまま起きてこない者もいるという。
疲れより、喰い気が勝っている者が、大広間でもりもり喰っている。
一番手前にいる隊士の膳をのぞくと、鰺かなにかの魚のひらきに納豆、野菜盛りだくさんの味噌汁に漬物に白米の飯という、朝食メニューのごとき夕餉である。
「あっ、双子先生」
Posted by beckywong at
20:02
│Comments(0)
2023年07月08日
をうち、あんたたちにしら
をうち、あんたたちにしらせたほうがいい、と考えていた」
永倉と原田が、うまく取り繕ってくれる。
いや、まだ伝えきれていないのことについて、話がある。それがまだなのである。
「殊勝なこったな。えっ、主計?今後一切、おれ抜きで話し合うな。おまえらも、いいな」
副長は、全員をみまわしながら命じる。https://blog.naver.com/nav3656/223032666623 https://freelance1.hatenablog.com/entry/2023/03/02/173757?_ga=2.46483631.902979474.1677745105-1356136168.1672401906 https://ameblo.jp/freelance12/entry-12791819551.html 俊春には、あらためて口の形をみせて伝える。
「ああ?土方さん、なんであんたにいちいち報告せにゃならん?おれたちの。本当は、原田自身ののことじゃない」
副長のあまりのタカビーなものいいに、永倉がキレた。
怒鳴ると同時に、マッスルな両腕を伸ばして副長のシャツをつかむ。
「新八、やめろ」
「新八さん、やめてください」
原田と斎藤がなだめるも、永倉はシャツを握る掌に力をこめてはなそうとしない。
「新八。おまえのでもあるんだよ。おまえだけじゃねぇ。ここにいる全員、おれのをしる必要がある。それだけだ」
副長の眉間に、皺は一本もない。そのをしる必要がある。それだけだ」
副長の眉間に、皺は一本もない。そのには、穏やかな笑みさえ浮かんでいる。
声音もまた、穏やかでやわらかい。
「くそっ!」
永倉も、そこまでいわれればひくしかない。毒づくと、副長のシャツから掌をはなす。
風もないのに、灯火が揺れる。障子や襖、天井にうつる全員の影が揺らめく。
灯芯の燃えるチリチリという音が、耳に痛いほど響く。
俊春は、この音もきこえない。おれたちの声も、立てる音も。
ある日突然、きこえていたには、副長と同様穏やかな笑みが浮かんでいる。
「もし、逆の立場だったら?あのとき、おれになにかあったら?俊春殿は、ご自身を責めませんか?」
副長も組長たちも俊冬も、しずかにおれたちの会話をきいている。
俊春は、おれからをそらす。
「責めぬ。主計、おぬしが怪我をしようが死のうが、なにゆえ、わたしが自身を責める?わたしのしったことではない」
ソッコーかつきっぱりすぎるその答えに、副長や組長たちがぷっとふきだす。
「そ、そんな。ちょっとくらい、責めてくださいよ。冷たいんですね」
ここまできっぱりと断言されれば、苦笑するしかない。
「われらは犬。否、獣である。ゆえに、のようにいつまでも自虐の念にとらわれたり、落ち込んだりということはない。それは兎も角、主計、わたしがすぐそばにいるかぎり、おぬしがまったくどこのだれやもしれぬによって、傷をつけられたり死ぬことはない。それは、この場にいらっしゃるすべての方々も同様。なぜなら、副長と副長が護りたいものすべて、われらが護りぬく。ゆえに、わたしが自身を責めることはないというわけだ」
に宿る光に、なにゆえかぞっとしてしまう。同時に、違和感も。
久々に感じるそのなんともいえぬに、たじろいでしまう。
おれの動揺は、俊春はもちろんのこと、俊冬にも察知されているはず。
以前、よく感じていたものである。
いまになってまた、の悪い病のようにぶり返すとは・・・。
以前、相棒や副長から感じられたあの感覚。それをいま、俊春によって呼び覚まされてしまった。
「すごい自信ですよね?まるで、神様か仏様みたいだ。だったら、井上先生は死なずにすみましたよね。すくなくとも京では死なず、帰郷して病で死んだはずですよね?」
動揺したあまり、理不尽なことを叩きつけてしまう。視界のすみに、副長や組長たちが嘆息するのがうつる。
いってから、後悔してしまった。
だが、言葉にだしてしまったものは仕方がない。
「主計、弟の申すことをきいておったか?」
俊冬が、しずかにきりだす。
かれのをそちらへ移すと、そのになんともいえぬ光が宿っている。
「弟は、『すぐそばにいるかぎり、まったくどこのだれやもしれぬになんともいえぬ光が宿っている。
「弟は、『すぐそばにいるかぎり、まったくどこのだれやもしれぬ「主計、すまぬ。おぬしを追い詰めるつもりはなかった。だが、わかってほしい。われらを信じてくれるなら、二度と自身を責めないでほしい」
俊春が俊冬をチラ見し、つぶやくようにいう。
「主計、副長に告げたほうがいい。永倉先生と原田先生もまた、みなをなにより大切にされていらっしゃる。局長と副長のことはとくにだ。両先生方は今後、いまの話が枷になるであろうし、負い目にもなる」
俊春のいうとおりである。
未来に伝わっている内容をしってしまった以上、二人は局長と副長にたいして負い目を感じるであろう。
その永倉と原田をみる。二人もこちらをみている。
アイコンタクトで、了承を得る。
副長に話すしかないということを、二人もわかっている。
あらためて、副長に告げた。
永倉と原田が、うまく取り繕ってくれる。
いや、まだ伝えきれていないのことについて、話がある。それがまだなのである。
「殊勝なこったな。えっ、主計?今後一切、おれ抜きで話し合うな。おまえらも、いいな」
副長は、全員をみまわしながら命じる。https://blog.naver.com/nav3656/223032666623 https://freelance1.hatenablog.com/entry/2023/03/02/173757?_ga=2.46483631.902979474.1677745105-1356136168.1672401906 https://ameblo.jp/freelance12/entry-12791819551.html 俊春には、あらためて口の形をみせて伝える。
「ああ?土方さん、なんであんたにいちいち報告せにゃならん?おれたちの。本当は、原田自身ののことじゃない」
副長のあまりのタカビーなものいいに、永倉がキレた。
怒鳴ると同時に、マッスルな両腕を伸ばして副長のシャツをつかむ。
「新八、やめろ」
「新八さん、やめてください」
原田と斎藤がなだめるも、永倉はシャツを握る掌に力をこめてはなそうとしない。
「新八。おまえのでもあるんだよ。おまえだけじゃねぇ。ここにいる全員、おれのをしる必要がある。それだけだ」
副長の眉間に、皺は一本もない。そのをしる必要がある。それだけだ」
副長の眉間に、皺は一本もない。そのには、穏やかな笑みさえ浮かんでいる。
声音もまた、穏やかでやわらかい。
「くそっ!」
永倉も、そこまでいわれればひくしかない。毒づくと、副長のシャツから掌をはなす。
風もないのに、灯火が揺れる。障子や襖、天井にうつる全員の影が揺らめく。
灯芯の燃えるチリチリという音が、耳に痛いほど響く。
俊春は、この音もきこえない。おれたちの声も、立てる音も。
ある日突然、きこえていたには、副長と同様穏やかな笑みが浮かんでいる。
「もし、逆の立場だったら?あのとき、おれになにかあったら?俊春殿は、ご自身を責めませんか?」
副長も組長たちも俊冬も、しずかにおれたちの会話をきいている。
俊春は、おれからをそらす。
「責めぬ。主計、おぬしが怪我をしようが死のうが、なにゆえ、わたしが自身を責める?わたしのしったことではない」
ソッコーかつきっぱりすぎるその答えに、副長や組長たちがぷっとふきだす。
「そ、そんな。ちょっとくらい、責めてくださいよ。冷たいんですね」
ここまできっぱりと断言されれば、苦笑するしかない。
「われらは犬。否、獣である。ゆえに、のようにいつまでも自虐の念にとらわれたり、落ち込んだりということはない。それは兎も角、主計、わたしがすぐそばにいるかぎり、おぬしがまったくどこのだれやもしれぬによって、傷をつけられたり死ぬことはない。それは、この場にいらっしゃるすべての方々も同様。なぜなら、副長と副長が護りたいものすべて、われらが護りぬく。ゆえに、わたしが自身を責めることはないというわけだ」
に宿る光に、なにゆえかぞっとしてしまう。同時に、違和感も。
久々に感じるそのなんともいえぬに、たじろいでしまう。
おれの動揺は、俊春はもちろんのこと、俊冬にも察知されているはず。
以前、よく感じていたものである。
いまになってまた、の悪い病のようにぶり返すとは・・・。
以前、相棒や副長から感じられたあの感覚。それをいま、俊春によって呼び覚まされてしまった。
「すごい自信ですよね?まるで、神様か仏様みたいだ。だったら、井上先生は死なずにすみましたよね。すくなくとも京では死なず、帰郷して病で死んだはずですよね?」
動揺したあまり、理不尽なことを叩きつけてしまう。視界のすみに、副長や組長たちが嘆息するのがうつる。
いってから、後悔してしまった。
だが、言葉にだしてしまったものは仕方がない。
「主計、弟の申すことをきいておったか?」
俊冬が、しずかにきりだす。
かれのをそちらへ移すと、そのになんともいえぬ光が宿っている。
「弟は、『すぐそばにいるかぎり、まったくどこのだれやもしれぬになんともいえぬ光が宿っている。
「弟は、『すぐそばにいるかぎり、まったくどこのだれやもしれぬ「主計、すまぬ。おぬしを追い詰めるつもりはなかった。だが、わかってほしい。われらを信じてくれるなら、二度と自身を責めないでほしい」
俊春が俊冬をチラ見し、つぶやくようにいう。
「主計、副長に告げたほうがいい。永倉先生と原田先生もまた、みなをなにより大切にされていらっしゃる。局長と副長のことはとくにだ。両先生方は今後、いまの話が枷になるであろうし、負い目にもなる」
俊春のいうとおりである。
未来に伝わっている内容をしってしまった以上、二人は局長と副長にたいして負い目を感じるであろう。
その永倉と原田をみる。二人もこちらをみている。
アイコンタクトで、了承を得る。
副長に話すしかないということを、二人もわかっている。
あらためて、副長に告げた。
Posted by beckywong at
16:31
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2023年07月06日
たちに躍りかかるのは
たちに躍りかかるのは、組長たちである。
腰の得物を抜くまでもない。永倉と原田はパンチを、斎藤は蹴りを喰らわせ、あっという間にのしてしまった。
「立派だよね、先生たち。かっこいい」
「うん。すごいよね、先生たち」
「さすがは先生たち」
子どもたちは、称讃を送る。
一網打尽。おくれてやってきた役人たちに引き渡す。
一応、奉行所なるものは機能しているんだ、https://www.bloglovin.com/@freelancer10/11919647 https://lefuz.pixnet.net/blog/post/96691612 http://janessa.e-monsite.com/blog/--38.html とちがう意味で感心する。
そうそうにへばった追手たちも、ようやくやってきた。
偶然にも、襲われたのは三野村利左エ門の番頭であった。おおきな商いがあり、そのかえりに襲われたらしい。
やはり、計画的犯罪。逃走準備も整っていたことから、内通者がいるのかもしれない。
もっとも、それはこちらの管轄ではない。おいおい調べがつくこと。
三野村は、小栗の元奉公人。小栗に亡命をすすめたり、小栗処刑後にその家族の面倒をみている。
表立っては、小栗失脚後に幕府をみかぎり、新政府軍に資金援助をしている。そのお蔭で、幕末の混乱をのりきることができるのである。
このちょっとした捕り物劇で、相棒の勇敢さと組長たちの有能さがみなおされた。ついでに、野村の「韋駄天」ぶりも。
おれだけが、まるでそこにいなかったかのように、なーんにも噂されなかった。
勇敢な相棒に指示をだしたのは、おれなんだけど・・・。
あ、忘れていた。この一幕をしった三野村は、新撰組に資金援助してくれた。松本法眼を通じて。二千両である。そこに、松本が二百両添えてくれた。
三野村は、これで貸し借りはなし、としたかったのかもしれない。 夕刻、双子が戻ってきた。
みな、大喜びである。それはなにも、しばらくいい食事にありつけなかったから、というわけではない。
いまや双子もまた、新撰組になくてはならぬ存在になっている。
これだけいびられ、いじられ、玩具にされているというのに、双子の無事帰還がうれしいと実感している自分。
相棒も、「YOUTUBE」や「インスタ」でよくアップされているような、「何年かぶりに、ご主人と再会する飼い犬」みたいに、超絶マックスに喜んでいる。「ご苦労だった、二人とも。でっ、どうであった?」
まずは局長の部屋に赴き、報告。
局長と副長が上座に並び、三人の組長、島田、蟻通、安富、中島、尾関、おれがそのまえ左右に居並ぶ。
上座に座す局長と副長のまえで、商人っぽい恰好をしている双子が頭を下げる。
「尾張にて宿陣していますどんに会い、無事、約定をとりつけましてございます」
俊冬は、いったん口を閉じて苦笑する。
「無論、つかいの者としての口上以外、なにもしておりませぬ」
副長のほうをみ、そう付け足す。
苦笑する副長。
暗に「いかなるいかがわしいことはしていない」、といっているのである。
「覚えておいででしょうか?昔、われらは、遠島のどんが本国に戻らざるをえぬよう、本国内にいるどんの敵対者を始末したことがございます。もっともそれは、われらの標的がたまたまそれと重なっただけでございますが。そのうえ、先日の大坂城での強奪、もとい、幕府の金銀財宝の件もございます。もうすこしで薩長がいがみあうところを、われらがとめ申しました。それは兎も角、どんの敵対者を始末したことがございます。もっともそれは、われらの標的がたまたまそれと重なっただけでございますが。そのうえ、先日の大坂城での強奪、もとい、幕府の金銀財宝の件もございます。もうすこしで薩長がいがみあうところを、われらがとめ申しました。それは兎も角、を講じる必要もある。
大坂城の強奪の件に関しては「おいおい、どの口がいうとんねん」、と突っ込みたいところではある。
そもそも双子が、薩長をぶつからせようと仕組んだことなのである。
それは兎も角、「公卿から」のというのは、和宮親子内親王のルートである。かのじょの伯父である橋本実麗が、「穏便に願う。助けてほしい」などと運動をしているわけである。
「戻りますまえに山岡殿の屋敷により、すでに伝えております。これで、勝先生にも貸しをつくることができました。まぁ山岡先生は、慎重派でございます。そして、勝先生の弁舌は、
腰の得物を抜くまでもない。永倉と原田はパンチを、斎藤は蹴りを喰らわせ、あっという間にのしてしまった。
「立派だよね、先生たち。かっこいい」
「うん。すごいよね、先生たち」
「さすがは先生たち」
子どもたちは、称讃を送る。
一網打尽。おくれてやってきた役人たちに引き渡す。
一応、奉行所なるものは機能しているんだ、https://www.bloglovin.com/@freelancer10/11919647 https://lefuz.pixnet.net/blog/post/96691612 http://janessa.e-monsite.com/blog/--38.html とちがう意味で感心する。
そうそうにへばった追手たちも、ようやくやってきた。
偶然にも、襲われたのは三野村利左エ門の番頭であった。おおきな商いがあり、そのかえりに襲われたらしい。
やはり、計画的犯罪。逃走準備も整っていたことから、内通者がいるのかもしれない。
もっとも、それはこちらの管轄ではない。おいおい調べがつくこと。
三野村は、小栗の元奉公人。小栗に亡命をすすめたり、小栗処刑後にその家族の面倒をみている。
表立っては、小栗失脚後に幕府をみかぎり、新政府軍に資金援助をしている。そのお蔭で、幕末の混乱をのりきることができるのである。
このちょっとした捕り物劇で、相棒の勇敢さと組長たちの有能さがみなおされた。ついでに、野村の「韋駄天」ぶりも。
おれだけが、まるでそこにいなかったかのように、なーんにも噂されなかった。
勇敢な相棒に指示をだしたのは、おれなんだけど・・・。
あ、忘れていた。この一幕をしった三野村は、新撰組に資金援助してくれた。松本法眼を通じて。二千両である。そこに、松本が二百両添えてくれた。
三野村は、これで貸し借りはなし、としたかったのかもしれない。 夕刻、双子が戻ってきた。
みな、大喜びである。それはなにも、しばらくいい食事にありつけなかったから、というわけではない。
いまや双子もまた、新撰組になくてはならぬ存在になっている。
これだけいびられ、いじられ、玩具にされているというのに、双子の無事帰還がうれしいと実感している自分。
相棒も、「YOUTUBE」や「インスタ」でよくアップされているような、「何年かぶりに、ご主人と再会する飼い犬」みたいに、超絶マックスに喜んでいる。「ご苦労だった、二人とも。でっ、どうであった?」
まずは局長の部屋に赴き、報告。
局長と副長が上座に並び、三人の組長、島田、蟻通、安富、中島、尾関、おれがそのまえ左右に居並ぶ。
上座に座す局長と副長のまえで、商人っぽい恰好をしている双子が頭を下げる。
「尾張にて宿陣していますどんに会い、無事、約定をとりつけましてございます」
俊冬は、いったん口を閉じて苦笑する。
「無論、つかいの者としての口上以外、なにもしておりませぬ」
副長のほうをみ、そう付け足す。
苦笑する副長。
暗に「いかなるいかがわしいことはしていない」、といっているのである。
「覚えておいででしょうか?昔、われらは、遠島のどんが本国に戻らざるをえぬよう、本国内にいるどんの敵対者を始末したことがございます。もっともそれは、われらの標的がたまたまそれと重なっただけでございますが。そのうえ、先日の大坂城での強奪、もとい、幕府の金銀財宝の件もございます。もうすこしで薩長がいがみあうところを、われらがとめ申しました。それは兎も角、どんの敵対者を始末したことがございます。もっともそれは、われらの標的がたまたまそれと重なっただけでございますが。そのうえ、先日の大坂城での強奪、もとい、幕府の金銀財宝の件もございます。もうすこしで薩長がいがみあうところを、われらがとめ申しました。それは兎も角、を講じる必要もある。
大坂城の強奪の件に関しては「おいおい、どの口がいうとんねん」、と突っ込みたいところではある。
そもそも双子が、薩長をぶつからせようと仕組んだことなのである。
それは兎も角、「公卿から」のというのは、和宮親子内親王のルートである。かのじょの伯父である橋本実麗が、「穏便に願う。助けてほしい」などと運動をしているわけである。
「戻りますまえに山岡殿の屋敷により、すでに伝えております。これで、勝先生にも貸しをつくることができました。まぁ山岡先生は、慎重派でございます。そして、勝先生の弁舌は、
Posted by beckywong at
01:51
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2023年07月04日
二人が将軍に謁見してい
二人が将軍に謁見している間、双子が魚をさばくのを見学する。
寒鰤、金目鯛、鱈、河豚、真名鰹、カワハギ、イカ、そして、鮟鱇。青柳や桜エビもある。
鮟鱇の吊るしぎりなるものをみるのは、はじめてである。
宿所がわりの庵のまえに、木の棒を何本か上部で重ね合わせてくくりつけ、そこに、鮟鱇の下顎をかぎ爪でひっかけ、吊るす。
みな、そのものめずらしいパフォーマンスに集まってきた。
副長まで・・・。
でっかい鮟鱇である。https://lefuz.pixnet.net/blog/post/76916242 http://janessa.e-monsite.com/blog/--21.html https://www.evernote.com/shard/s330/sh/64e14c70-9ef3-3845-57db-072dbbdc0ccf/901ef154728829af606203f38dae3554 二十キロはくだらないはず。その下に、桶を置いておく。
西の河豚、東の鮟鱇。鮟鱇は、東の人にとっては冬の風物詩ともいえる。
腸以外は、捨てることのない鮟鱇。フンドシ(卵巣)、水袋(胃)、エラ、トモ(尾)、柳肉(身)、そして一番旨いといわれている、皮、キモ(肝臓)。これらを、『アンコウの七つ道具』というらしい。
まずは、安定させるために口から水をいれる。胃袋にたまって、どっしりと安定するわけである。皮をはぎ、腹を裂き、中身をとりだし、身を三枚におろす。
馬鹿でっかい鮟鱇を二匹、俊冬と俊春で一匹ずつさばいたが、どちらもじつに手際がいい。一匹は寿司に、一匹は鍋にしてくれるらしい。
鮟鱇の寿司って、現代だったら鮟鱇の獲れる大洗とか、そういった地元でしかないんじゃないのか?もちろん、この二匹は江戸の近海で獲れたばかりのもので、鮮度は抜群である。
皮とエラは、湯通して細かくきり、軍艦巻きにする。上に、ちょっぴり大根おろしをのっける。
寿司でなくても、大根おろしとポン酢でも旨い一品になる。
身は、そのまま握りに。肝は、さっと火であぶり、握りにして上に味噌をのっける。
もう一匹の鍋は、葱や豆腐とともにいただく。
河豚は、てっさにしてそれを握りに。さっと火を通した身も握りに。火を通したほうには、もみじおろしがのっている。
でっかい寒鰤に真名鰹も、あっという間にさばいてしまう。イカも同様。青柳は、軍艦巻きである。
桜エビは、駿河湾で獲れたもの。油でさっと揚げたものを、軍艦巻きに。柚子が添えられている。レモンでもありかも。
「新撰組に入隊してよかった」
だれかのつぶやき。
そして、同意のうなづきが多数。
本日は、寿司のため白米のみ。
おもてなし力抜群の双子は、客人用にも準備している。
「葵の間」に、寿司と鍋を出前する。
思いやり力満載の双子は、廊下や次の間で警固している当番に白湯を配る。
どうやら、重要な話はおわっているようである。
火鉢に鍋を置き、俊冬が寿司と鍋について説明するなか、俊春と二人で準備を整える。
好みのものを握るという、まわらない寿司屋の方式である。つまり、「親父さん、トロ握ってよ」、のアレである。
将軍もお客人たちも、大喜びである。
三人とも鍋をつつきつつ、これでもかというほど寿司も堪能された。
おれたちが「葵の間」を辞すタイミングで、お客人たちも辞すという。 厨に向かいながら、意をけっして小栗に伝える。
「郷里の上野国にお戻りになられる、と。それよりも、どこか遠くにゆかれたほうが・・・」
ちょうど、厨にはいったところであったので、厨の戸を閉めた。のだれがきいてもスルーする話題だが、小栗は警戒するであろう。
双子には、小栗のちかいについて話をしている。その家族についても。
俊冬が、もっているものを卓のうえに置いてから、こちらにちかづき、助け舟をだしてくれる。
「じつは、この主計には、われらにはない先見の明、否、千里眼と申しましょうか、そういう不可思議な力がございます」
このときばかりは、俊冬もマジで説明してくれる。
寒鰤、金目鯛、鱈、河豚、真名鰹、カワハギ、イカ、そして、鮟鱇。青柳や桜エビもある。
鮟鱇の吊るしぎりなるものをみるのは、はじめてである。
宿所がわりの庵のまえに、木の棒を何本か上部で重ね合わせてくくりつけ、そこに、鮟鱇の下顎をかぎ爪でひっかけ、吊るす。
みな、そのものめずらしいパフォーマンスに集まってきた。
副長まで・・・。
でっかい鮟鱇である。https://lefuz.pixnet.net/blog/post/76916242 http://janessa.e-monsite.com/blog/--21.html https://www.evernote.com/shard/s330/sh/64e14c70-9ef3-3845-57db-072dbbdc0ccf/901ef154728829af606203f38dae3554 二十キロはくだらないはず。その下に、桶を置いておく。
西の河豚、東の鮟鱇。鮟鱇は、東の人にとっては冬の風物詩ともいえる。
腸以外は、捨てることのない鮟鱇。フンドシ(卵巣)、水袋(胃)、エラ、トモ(尾)、柳肉(身)、そして一番旨いといわれている、皮、キモ(肝臓)。これらを、『アンコウの七つ道具』というらしい。
まずは、安定させるために口から水をいれる。胃袋にたまって、どっしりと安定するわけである。皮をはぎ、腹を裂き、中身をとりだし、身を三枚におろす。
馬鹿でっかい鮟鱇を二匹、俊冬と俊春で一匹ずつさばいたが、どちらもじつに手際がいい。一匹は寿司に、一匹は鍋にしてくれるらしい。
鮟鱇の寿司って、現代だったら鮟鱇の獲れる大洗とか、そういった地元でしかないんじゃないのか?もちろん、この二匹は江戸の近海で獲れたばかりのもので、鮮度は抜群である。
皮とエラは、湯通して細かくきり、軍艦巻きにする。上に、ちょっぴり大根おろしをのっける。
寿司でなくても、大根おろしとポン酢でも旨い一品になる。
身は、そのまま握りに。肝は、さっと火であぶり、握りにして上に味噌をのっける。
もう一匹の鍋は、葱や豆腐とともにいただく。
河豚は、てっさにしてそれを握りに。さっと火を通した身も握りに。火を通したほうには、もみじおろしがのっている。
でっかい寒鰤に真名鰹も、あっという間にさばいてしまう。イカも同様。青柳は、軍艦巻きである。
桜エビは、駿河湾で獲れたもの。油でさっと揚げたものを、軍艦巻きに。柚子が添えられている。レモンでもありかも。
「新撰組に入隊してよかった」
だれかのつぶやき。
そして、同意のうなづきが多数。
本日は、寿司のため白米のみ。
おもてなし力抜群の双子は、客人用にも準備している。
「葵の間」に、寿司と鍋を出前する。
思いやり力満載の双子は、廊下や次の間で警固している当番に白湯を配る。
どうやら、重要な話はおわっているようである。
火鉢に鍋を置き、俊冬が寿司と鍋について説明するなか、俊春と二人で準備を整える。
好みのものを握るという、まわらない寿司屋の方式である。つまり、「親父さん、トロ握ってよ」、のアレである。
将軍もお客人たちも、大喜びである。
三人とも鍋をつつきつつ、これでもかというほど寿司も堪能された。
おれたちが「葵の間」を辞すタイミングで、お客人たちも辞すという。 厨に向かいながら、意をけっして小栗に伝える。
「郷里の上野国にお戻りになられる、と。それよりも、どこか遠くにゆかれたほうが・・・」
ちょうど、厨にはいったところであったので、厨の戸を閉めた。のだれがきいてもスルーする話題だが、小栗は警戒するであろう。
双子には、小栗のちかいについて話をしている。その家族についても。
俊冬が、もっているものを卓のうえに置いてから、こちらにちかづき、助け舟をだしてくれる。
「じつは、この主計には、われらにはない先見の明、否、千里眼と申しましょうか、そういう不可思議な力がございます」
このときばかりは、俊冬もマジで説明してくれる。
Posted by beckywong at
16:37
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2023年07月03日
があう。にやりと笑う俊冬
があう。にやりと笑う俊冬。永倉にフルボッコにされた傷だらけの も、もとがいいので野性味あふれる感が半端ない。
空気を斬り裂く音。沢村は、頭上から飛来してきたものをすんでのところで避けている。じょじょに、うしろうしろへと下がってゆく。
ざざざっという音が・・・。
俊春が松の大木の上部から飛翔し、空中で印を結ぶ。
「土遁っ!」
かれは、あんなに高いところから飛び降りたにもかかわらず、https://keiichi76.anime-festa.com/Entry/11/ https://itsuki85.anime-cosplay.com/Entry/9/ https://wada334.blog-mmo.com/Entry/9/ 音もなく着地。叫びとともに、両掌を地面に叩きつける。
「ぎゃーっ」
うしろへとひいていた沢村が、悲鳴とともに消えた。
まるで、裂けた地面に呑まれたかのように・・・。
ゆっくりと立ち上がり、両掌をあわせて残心する俊春。
敵味方関係ない。みな、声もないどころか、この異世界ファンタジー忍術バトルに驚きすぎ、ってか、度肝も魂も抜かれすぎて腰を抜かしている。
これで褌一丁って恰好でさえなければ、最高にクールで超絶エキサイティングなシーンだったはず・・・。
いまだ、呆然自失のていにあるおれたち。
双子は、地面のなかから気絶している沢村を助け上げ、襲撃者たちに引き渡す。
襲撃者たちは、あまりのショッキングな出来事に、なにゆえかぺこぺこ頭をさげつつ、おれたちのまえから消えた。
気絶したままの沢村を抱えて・・・。
俊冬が弟に軍服の上下を放ってやり、俊春はてばやくそれを着用する。
その手際のよさに、慣れてるんだな、と感心する。
それから、二人そろって局長と副長のまえにやってきた。
自然な動作で片膝をつき、礼をとる。それは、局長と副長にたいしてではなく、そのうしろにいる隊士、もとい、隊士のふりをしている将軍にたいしてである。
局長と副長も、一歩下がり片膝をつく。それに、おれたち全員がならう。
「あっぱれじゃ。さすがは、「狂い犬」。あやつらに、目にものみせてやれた」
将軍は、カモフラージュ用の軍服のシャツのボタンをはずしつつ、上機嫌で俊春に声をかける。
「おそれながら、上様の を護りしは、わたしのみにあらず。これに控えし、新撰組全員でございます。上様、あなた様への義理は、これにてお返しいたしました。は、今宵をかぎりにより退散し、甲州方面への進撃の準備に移ります」
頭を下げたまま、告げる俊春。
「俊春・・・」
返す言葉もない将軍。
「上様、仲間が世話になりました。それと、いまさらですが、京にいた に、おれたち農民や町民を武士にしてくださったことも、礼を申し上げておきます」
副長が、嫌味とともに立ち上がる。マウンティングするかのように、将軍のほうへと歩をすすめる。
「歳・・・」
局長も立ち上がり、副長を止めようと動きかける。が、なにかを察したのか、中途で動きを止める。「無礼を承知でいっとく。あんたはもう、将軍じゃねぇ。すべてを捨て、手前勝手に生きてゆくんだろう?それがいいのか悪いのかは、いま生きている者より、後世の者が評価するんだろうよ。あんたが将軍職を返還し、 へ逃げかえっちまったのは、おおくの民や臣下のためを思い、決めた結果であろう。だったら、おとなしくしていろ。いまさら、将軍風吹かせて息巻いてんじゃねぇ。ここにはもう、あんたを見張る者も気にする者もいねぇ。せいぜい、生家の郎党どもに面倒みてもらうといいさ」
わお・・・。さすがは副長。マウンティングっぷりが、もとい、啖呵のきりかたがぱねぇ・・・。
将軍の唖然っぷりもぱねぇ・・・。
副長は、隊士姿の将軍にさらにちかづき、その耳に形のいい口をよせる。
「二度と仲間に掌ぇだすな。たったいま、あんたのその濁った でみた奇跡が、誠の姿、誠の
空気を斬り裂く音。沢村は、頭上から飛来してきたものをすんでのところで避けている。じょじょに、うしろうしろへと下がってゆく。
ざざざっという音が・・・。
俊春が松の大木の上部から飛翔し、空中で印を結ぶ。
「土遁っ!」
かれは、あんなに高いところから飛び降りたにもかかわらず、https://keiichi76.anime-festa.com/Entry/11/ https://itsuki85.anime-cosplay.com/Entry/9/ https://wada334.blog-mmo.com/Entry/9/ 音もなく着地。叫びとともに、両掌を地面に叩きつける。
「ぎゃーっ」
うしろへとひいていた沢村が、悲鳴とともに消えた。
まるで、裂けた地面に呑まれたかのように・・・。
ゆっくりと立ち上がり、両掌をあわせて残心する俊春。
敵味方関係ない。みな、声もないどころか、この異世界ファンタジー忍術バトルに驚きすぎ、ってか、度肝も魂も抜かれすぎて腰を抜かしている。
これで褌一丁って恰好でさえなければ、最高にクールで超絶エキサイティングなシーンだったはず・・・。
いまだ、呆然自失のていにあるおれたち。
双子は、地面のなかから気絶している沢村を助け上げ、襲撃者たちに引き渡す。
襲撃者たちは、あまりのショッキングな出来事に、なにゆえかぺこぺこ頭をさげつつ、おれたちのまえから消えた。
気絶したままの沢村を抱えて・・・。
俊冬が弟に軍服の上下を放ってやり、俊春はてばやくそれを着用する。
その手際のよさに、慣れてるんだな、と感心する。
それから、二人そろって局長と副長のまえにやってきた。
自然な動作で片膝をつき、礼をとる。それは、局長と副長にたいしてではなく、そのうしろにいる隊士、もとい、隊士のふりをしている将軍にたいしてである。
局長と副長も、一歩下がり片膝をつく。それに、おれたち全員がならう。
「あっぱれじゃ。さすがは、「狂い犬」。あやつらに、目にものみせてやれた」
将軍は、カモフラージュ用の軍服のシャツのボタンをはずしつつ、上機嫌で俊春に声をかける。
「おそれながら、上様の を護りしは、わたしのみにあらず。これに控えし、新撰組全員でございます。上様、あなた様への義理は、これにてお返しいたしました。は、今宵をかぎりにより退散し、甲州方面への進撃の準備に移ります」
頭を下げたまま、告げる俊春。
「俊春・・・」
返す言葉もない将軍。
「上様、仲間が世話になりました。それと、いまさらですが、京にいた に、おれたち農民や町民を武士にしてくださったことも、礼を申し上げておきます」
副長が、嫌味とともに立ち上がる。マウンティングするかのように、将軍のほうへと歩をすすめる。
「歳・・・」
局長も立ち上がり、副長を止めようと動きかける。が、なにかを察したのか、中途で動きを止める。「無礼を承知でいっとく。あんたはもう、将軍じゃねぇ。すべてを捨て、手前勝手に生きてゆくんだろう?それがいいのか悪いのかは、いま生きている者より、後世の者が評価するんだろうよ。あんたが将軍職を返還し、 へ逃げかえっちまったのは、おおくの民や臣下のためを思い、決めた結果であろう。だったら、おとなしくしていろ。いまさら、将軍風吹かせて息巻いてんじゃねぇ。ここにはもう、あんたを見張る者も気にする者もいねぇ。せいぜい、生家の郎党どもに面倒みてもらうといいさ」
わお・・・。さすがは副長。マウンティングっぷりが、もとい、啖呵のきりかたがぱねぇ・・・。
将軍の唖然っぷりもぱねぇ・・・。
副長は、隊士姿の将軍にさらにちかづき、その耳に形のいい口をよせる。
「二度と仲間に掌ぇだすな。たったいま、あんたのその濁った でみた奇跡が、誠の姿、誠の
Posted by beckywong at
23:27
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